菓子職人(の卵)になるまで・・・。

イタリアのお菓子屋で働き初めて、早くも2年の月日が流れました。

2年間とってもあっという間に過ぎてしまい、まるで夢のようです。

私がお菓子屋で働き始めたきっかけはちょっと変わっていて、自分でもいまだに菓子職人と言う実感がほとんどありません。

前にも書きましたが、もともとは声楽の勉強にイタリアに来たので、お菓子とはほとんど無縁の生活をしてて、たまに趣味で時々作る以外は、はっきり言って特に何も知りませんでした。

そんな私がお菓子屋で勤めるきっかけとなったのは、正直、単なる「職探し」からでした。
ちょうど仕事を探している時に、たまたま町の役所の中で見た一枚のポスターがきっかけになった、まるで運命のようなそのポスター。
内容は「700時間、菓子職人養成講座」と言ったもの。

私の夫と、夫のお姉さんは、大のお菓子好き。
その夫がそのポスターを見て、「こんなのあるよ!」と何だかワクワクしている。
「仕事見つからなかったとしても、このコース受けて無駄にはならないよね~♪♪♪」とか言う話になり、私もついついその気になって、結局参加する事態に・・・。

しかも講座は、ヨーロッパ共同体主催の失業者対策とか言う事で、すべて無料。
何だか至れり尽くせりでとってもお得な講座♪

コースが始まるとこれがなかなか楽しい。
見るもの、聞くこと、すべて初めてのことばかりで感動の毎日でした。
「お菓子って結局ほとんど卵、砂糖、小麦粉、バター・・・からできているのに、手順を変えるだけでこんなにいろいろなものに変身するのかぁ~~~。。。」とか思い、特に初めてシュークリームが膨らむのを見た時や、ブリオッシュの形を作った時は、本当にドキドキして興奮したのを覚えています。

コースはアレッツォで行われ、いろいろな科目があって、菓子実習はもちろん、マーケティング、簿記、保健衛生、英語、コンピューター、ソムリエ・・・etc. 広く浅くと言う感じで詰め込まれました。どれも脳みそがバクハツしそうになるほど私には大変で、毎日ヘトヘトになりながら、アレッツォまで列車で通いました。

その後、講座の中にあるTirocinio (実地実習)と言うのでお菓子屋さんに派遣されました。
その時に、講座の先生が働いている所で、私の住む町の隣町、Montevarchi(モンテヴァルキ)と言う町にある、その名もPasticceria Bonciと言うお菓子屋に派遣されました。
その後、なんと正式に採用してくれ、今に至ってこのお菓子屋で働いています。
なので、今は菓子職人の卵・・・と言ったところでしょうか。

この、Bonci・・・ボンチ・・・と言う名前、自分では気が付かなかったのですが、日本の友達にその名前を言ったところ笑われ、彼女いわく「ザ・ボンチ」を思い出したとのこと・・・。(私が子供の頃、一世風靡したお笑い芸人です。覚えていますか?)
そういわれればそう言うお笑い、いたなぁ・・・とちょっと愕然。
Bonciは経営者の苗字なのですが、ザ・ボンチと同じBonci家族。兄弟が主となって家族ぐるみと従業員で経営しているのですが、本当にとてもよい人たちで、とても楽しい職場です。

これから時々、このお菓子屋Bonci劇場とともに、イタリアの四季のお菓子もお伝えしたいと思っています♪

トコアンジョロ
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by tokogiappone | 2006-03-22 23:57 | お菓子 Dolci
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